プロジェクト概要
「Scorpio NGSI-LD Broker」は、スマートシティや大手製造業で採用が広がる次世代のIoT・データ連携世界標準規格「NGSI-LD」(FIWAREプロジェクトが定める規格)に対応した最先端のデータ連携エンジンです。今回、総合機械メーカー様向けに、この最新技術のPoCを実施しました。
社内セキュリティポリシーによりクラウド利用が認められない環境を前提に、オンプレミス環境でPoCを実施。IoT機器や外部システムとのデータ連携、変更をトリガーとした通知連携などを検証し、顧客環境向けデータ連携基盤への適用可能性を評価しました。日本国内でも先行事例がほとんどない技術領域において、構築から負荷試験・技術レクチャーまでをワンストップで支援しています。
課題
プロジェクト開始前に顧客が抱えていた課題
次世代データ連携規格「NGSI-LD」の実用検証
顧客環境内で利用を想定したデータ連携基盤の検討にあたり、スマートシティや大手製造業で採用が広がる次世代の世界標準規格「NGSI-LD」に着目。自社環境との共通点も多く活用が見込まれたため、実際のユースケースへの適用性や性能面の特性把握などの検証が求められていました。
日本国内で参照できるノウハウがほぼない
IoT機器の制御基盤を将来性の高い世界標準規格「NGSI-LD」で構築したいと考えていましたが、日本国内では導入・活用事例がまだ少なく、参照できるノウハウもほとんど蓄積されていない状況でした。手探りでの検証を避けるため、専門的な知見を持つパートナーの支援が必要とされていました。
クラウド利用不可という厳しい制約下での基盤構築
社内セキュリティポリシーによりクラウド利用が認められず、オンプレミス環境での運用が前提となっていました。最新技術をクラウドの助けを借りずに安定稼働させるための検討が必要でした。
解決策
検証環境の構築から動作検証、負荷試験・技術レクチャーまでワンストップで支援
技術検証環境の構築とアーキテクチャ検討
国内に参照できる事例がほとんどない中、UbuntuおよびDockerを用いた検証環境をゼロから構築し、Scorpio NGSI-LD Brokerを中心としたデータ連携基盤の実現性を評価。独自に技術調査を重ねながら、実運用を見据えた周辺アーキテクチャの検討を実施しました。
- Ubuntu環境の構築
- Dockerベースの検証環境整備
- Scorpio NGSI-LD Brokerの構築
- MosquittoおよびRabbitMQとの連携設定
- データ連携アーキテクチャの検討
想定ユースケースに基づく動作検証
IoT機器や外部システムとのデータ登録・更新、変更をトリガーとした通知連携など、実際の利用シナリオを想定した動作検証を実施。NGSI-LDを活用したデータ連携が顧客環境で実際に機能することを確認しました。
- MQTT経由でのデータ登録・更新検証
- AMQP経由でのデータ登録・更新検証
- Subscription通知によるデータ連携検証
- データフロー全体の動作確認
負荷検証および技術レクチャーによる伴走支援
JMeterを活用した負荷試験を実施し、負荷発生時のボトルネックや今後検討すべき課題を整理しました。さらに、最終アーキテクチャの内部ロジックやデータフローについて顧客向けに技術レクチャーを実施し、構築だけでなく知見の移転までをワンストップで支援しました。
導入成果
国際標準規格の採用による将来性と、国内先行の技術知見をお客様に提供
データ基盤の
将来性を担保
世界標準規格「NGSI-LD」を採用したことで、将来的に他社システムやIoT機器が増えてもスムーズに連携できる拡張性の高いデータ基盤を実現。スマートシティ分野で採用が進む最先端技術を、自社のデータ連携基盤に取り込める土台を築くことができました。
厳しいセキュリティ制約下で
最新基盤を構築
クラウド利用不可という社内ポリシーを守りながら、オンプレミス環境で最新のデータ連携基盤を構築。セキュリティ要件と技術的な将来性を両立させることができました。
国内でも数少ない
NGSI-LD実装ノウハウを確立
日本国内では先行事例がほとんどない最先端技術「NGSI-LD」および「Scorpio NGSI-LD Broker」について、アーベルソフトが実装ノウハウをいち早く確立。従来のFIWARE Orion Context Broker(NGSIv2)の知見と合わせ、次世代規格にも対応できる体制を整えました。
構築から負荷試験・技術移転まで
ワンストップで支援
検証環境の構築だけでなく、外部システムとの連携動作検証、負荷試験、そして顧客への技術レクチャーまでを一貫して対応。技術導入から知見移転までをワンストップで伴走することができました。
使用技術
本プロジェクトで使用した技術スタック